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(佐藤先生)まず評価すべき点は、当初はまごついたような感じがあったものの、ソーシャルディスタンスや移動などに法的罰則を設けるなど、強力な規制を敷いたことです。これによって、感染者数をある程度抑え込めたのだと思います。 そしてもう一つは、医療崩壊を起こさせなかったことです。ドイツはロジスティックスに強みを持っています。物事をしっかりとオーガナイズして、効率よく目的に向かって社会全体をコーディネートしていく能力に長けているのです。そのことは、かつて英国の地政学者マッキンダー(※1)が「ドイツの組織する力」を警戒したことからもわかります。 (※1)1861-1947年、イギリスの地理学者で政治家。現代地政学の祖といわれる。 今回のコロナという危機的状況においても、何をすべきかを順序立てて考え、医療崩壊を防ぎました。こうしたノウハウは、2015年欧州難民危機(※2)の経験によっても培われたと言えます。2015年、100万人近い難民がドイツに流入してきました。この難民たちの収容場所に、体育館やホールなどの施設ではなく、ホテルやアパートなど十分に人が生活できる場所を用意しました。収容するキャパシティに余裕を持たせていたのです。今回のコロナ感染患者に対しても、隣国の重症患者をドイツの病院に入院させることができるほど余裕がありました。 今まで経験した危機から学び、次に起こりうる有事に生かすメルケル首相の学習能力と、こういった危機的状況でしっかりと適切に対処できる社会的、政治的インフラが存在していたことがドイツの強みですね。 (※2)地中海やヨーロッパ南東部を経由してEUへ向かう難民・移民により引き起こされた社会的・政治的危機。 「世界最強の女帝」メルケル首相の人物像とは (写真:佐藤先生の著書『世界最強の女帝メルケルの謎』) 危機をバネに進化する (編集部)先生の著作に『世界最強の女帝メルケルの謎』がありますが、メルケル首相が「最強の女帝」と呼ばれる所以はどこにあるのでしょうか? (佐藤先生)メルケル首相がドイツ政治の中心になったきかっけは、一か八かと言われていた政変に打って出たことです。「政治的師父」といえる統一宰相ヘルムート・コールをひきずり下ろしたときのことで、彼女にとっては大きな賭けでした。メルケル首相は潰されるリスクもありましたが、世論の追い風を受け、政治献金問題で批判が高まっていた保守政界の最高実力者コール氏に引導を渡すことができたのです。 メルケル首相はこの大きな政治的闘争を乗り越え、首相という地位まで上りつめました。危機によって強くなるのがメルケル首相の力の法則です。かつて起こったギリシャ危機(※3)においてもしっかりとドイツの国益を守り抜きました。危機を乗り越えていく過程の中で、彼女は他の政治家よりも着実に力をつけていきます。さらに、国内の権力闘争でもメルケル首相に挑戦した政治家は軒並みうまくいっていません。政治家として、約16年という長い間政権を担うことができたのは、さまざまな危機を乗り越え、国民の支持を得てきたからでしょう。 そもそも彼女は、何か大きなビジョンを掲げてそれに向かって邁進していくタイプではなく、問題が生じたらその都度どのようにすべきかを考えることに情熱を燃やすタイプです。非常に学習能力があり、常に進化を続けてきた。そういった部分が「女帝」である所以だと思います。 (※3)2009年10月にギリシャ共和国で行われた政権交代の際に明らかになった一連の経済危機のこと 国民の心を掴んだテレビ演説 (編集部)よりパーソナルな部分で、メルケル首相が国民から支持を得ている理由は何なのでしょうか? (佐藤先生)国民向けテレビ演説が話題になりましたが、彼女は東ドイツという自由のない世界で育ちました。 このテレビ演説で印象的だったのは「私のような人間にとって旅行や移動の自由に制限をかける事は大変なことですが、この危機的状況を乗り越えるために必要なプライオリティーはソーシャルディスタンスをとって国民の健康守ること。だから、国民の皆さんご理解ください」といった内容の発言をしました。この彼女にしかできない演説が国民に響いたのでしょうね。 さらにその時の発言で、私は、彼女がとても目線の低い指導者だと感じました。医療従事者に対しての感謝はどこの国のリーダーも述べていることです。メルケル首相は医療従事者に対してはもちろんのこと、スーパーマーケットのレジ係の人たちに対しても言及していた。ドラッグストアやスーパーマーケットで働く人たちも、社会を支えている重要なポジションであると称賛したのです。彼女は国民との距離も近く、細やかに世間を見渡している人物であると感じましたね。 メルケル退任後の課題 (編集部)メルケル首相は2021年秋に首相を退任する予定ですが、それまでに何をすべきでしょうか? (佐藤先生)しっかりと後継者を育てることですね。現状、彼女のような後継者がいないのは大きな課題です。 メルケル首相はこれまで、リベラルな路線を敷き、リベラルな勢力の支持を得ることによって政権を形成してきました。果たしてこのような政権をつくり、ドイツの指導者としてけん引していく人物がこれから出てくるのかどうかはわかりません。 現在、ヨーロッパ諸国とアメリカの関係は崩れてきています。この問題にはアメリカの選挙の結果が大きく影響しますが、今後メルケル首相がその結果をどのように受け止め、どのように対米外交を修復させていくかが注目されるでしょう。 ヨーロッパ政策としては、このコロナの影響でEUの存在意義が薄れました。このコロナ危機に対してEUが何か大きな対応をしたのかと問われると、はっきりとした答えは思いつかない。ロックダウンにより各国の移動が制限され、各国とその自治体が各々対応したためです。「ヨーロッパ統合」という理想は危機的状況にあまり役に立たなかったというのが浮き彫りになってしまったのです。 この状況を受け、財政赤字をゼロにすることを徹底してきたドイツは、自国の税金が他国に流用されてしまうことを警戒しています。今後、コロナ感染の第二波、第三波を迎え、フランスやイタリアなどから財政負担を求められた際、ドイツが簡単に応じることはなく、EU内の不協和音が目立つ展開になるのではないでしょうか。 まとめ ドイツは、新型コロナ危機の対応において、欧州で一番安心できる国と称賛されています。その根幹を支え、国民を救ったのは「女帝」メルケル首相でした。そしてコロナ禍が更にメルケル首相を強くしました。しかし、このコロナによって外交問題やEU統合の問題など、まだまだ取り組むべきことは山積みのようです。メルケル首相退任までの政策はどのようなものなのか。そして、後任にふさわしい人物は現れるのか。今後もメルケル政権に注目です。 この記事をシェアする! プロフィール 佐藤 伸行 (さとう のぶゆき) 追手門学院大学 経済学部 経済学科 教授専門:国際関係論(ドイツ) 1985年から2015年まで時事通信に勤務。ベルリン特派員、ウィーン特派員、ワシントン支局長など歴任。 2015年~ 追手門学院大学 経済学部 経済学科 教授 主な著書に『世界最強の女帝メルケルの謎 』(文春新書、2016年)、『ドナルド・トランプ~劇画化するアメリカと世界の悪夢』(文春新書、2016年)、『世界王室マップ』(1997年)、『世紀末宗教戦争マップ』(1996年)など 研究略歴・著書・論文等詳しくはこちら 取材などのお問い合わせ先 追手門学院 広報課電話:072-641-9590メール:[email protected] 追手門学院大学HPへ HOME > グローバル > 【ドイツのコロナ対策】コロナ危機を乗り越え再注目。「世界最強の女帝」メルケル、その強さとは? 関連記事こちらの記事もおすすめです! 2024.05.15 グローバル 日本の英語教育の現在地。学習指導要領から読み解く英語力を伸ばす授業とは? 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