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性差別的な搾取や抑圧からの解放を目指したフェミニズムは19世紀末から20世紀初頭の第一波にはじまり、目的や手段を変えて展開されてきました。1960年代後半以降、第二波フェミニズム(*注1)の潮流が国内外で盛り上がりを見せましたが、ある時期、特に1990年代以降から、反発や批判を受けるようになります。「フェミニズムの役割は終わった。あとは女性が個々で努力せよ。」という、”ポストフェミニズム”と呼ばれる考え方が1990年代から2010年代まで続きました。その当時、フェミニズムは、”時代遅れ”で不要であるとする見方さえありました。 しかし、フェミニズムが本来取り組もうとしていた格差や不平等の問題が解消されたわけではありません。あらゆる問題の原因を、生まれつきの女性と男性の能力の違いだと考える人もいますが、実は子ども時代からの教育の積み重ねによるものなのです。女子と男子の育て方の違いや、期待されていることを観察して分析していくと、能力を伸ばすことのできない女の子、能力を伸ばしたくても周囲から十分なサポートが受けられない女の子が多くいることが分かります。家庭やメディアにあふれる「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」というメッセージは、無意識のうちに子どもたちに影響を与えています。 フェミニズム、ポピュラー・メディアとその利用者 ── フェミニズムに反発する世論に変化がみられるのはいつ頃からですか? フェミニズムに対する一般的な世論にはっきりと変化が現れ始めたのは、2017年になってからですが、それ以前にもメディアにおける多様な領域で変化が見られました。フェミニズムにとってメディアテクノロジーはとても重要で、これまでもフェミニズムや女性の自己表現は、その時々に利用可能なメディアと関連して進歩してきました。例えば、第二波フェミニズムでは、女性たちはガリ版やパンフレットなどの紙媒体に自分たちが直面している差別について記し、それらを全国に郵送して読者とつながってきました。 フェミニズムに対する反発のただなかにある1990年代において、第三波となるフェミニズム(*注2)は、政治や経済といった主流の領域ではなく、大衆文化を通して静かに進歩していきました。その例として、映画やテレビドラマや漫画では、さりげなくフェミニズムをテーマにした作品が大幅に増加し、大衆文化の視聴者や読者などの間で2000年代に至るまで流布されてきました。 ソーシャルメディアが新たなコミュニケーションツールとして登場し、スマートフォンが一般に普及し始める2012年頃になると、フェミニズムはインターネットを介して広がり始めました。この拡散の主要な例の一つとして、世界中に広まったハッシュタグ・ムーブメントがあります。これが起こったのが2017年です。アイディアや新しい考え方を広めるために、ビデオ、新聞、テレビ、そして今はインターネットといったメディアの力が必須だと考えています。 ── フェミニズムの普及を可能にしたポピュラー・メディアとはどういったものでしょうか? テレビや新聞などのいわゆる”伝統的な”メディアでは、コンテンツの作り手と受け手の関係は非常にはっきりしていて、メディアのコンテンツを制作する人は、受け手に向けて一方的に情報を供給します。ここで問題となるのは、メディア業界が長い間エリートによって支えられている産業であったことです。日本では、伝統的なメディアのコンテンツは、社会の中で優位な地位にある男性たちの男性中心的な価値観のもとで制作されてきました。その結果、伝統的なメディアは男性向けのコンテンツで埋め尽くされ、女性のニーズに応じるコンテンツはなかなか見つかりません。 とはいえ、伝統的なメディアの中でも、出版関連のメディアは少し異なります。例えば雑誌は、ジェンダーだけでなく年齢によって対象読者が細分化しています。女性向けの雑誌も多いため、雑誌や書籍の部門では、比較的女性編集者が多く働いてきました。またそのため、漫画や小説なども女性向けの作品が比較的多く制作されています。 ── インターネットは、作り手と受け手の関係にどのような影響を与えたのでしょうか? まず、インターネットは作り手と受け手の関係を一方向的なものから双方向的なものに変えました。つまり、プロデューサー(制作者)とコンシューマー(消費者)が一体となった「プロシューマー」になれるのです。今では誰もが「プロシューマー」と呼ばれるような存在になりました。これは社会的に弱い立場に置かれた女性も、自ら情報発信し、自己表現し、自分自身の視点や欲望をすべてまとめて表明できるようになったことを意味します。それに加えて、ハッシュタグを使うことで、同じ思想を共有している他者とつながり、自分たちの考えや意見をより大きな”アイディア”として一斉に可視化し、共有することが可能になりました。 また、インターネットは、これまで見過ごされてきた女性たちのさまざまな能力を発見できる場となっています。日本では、長い間、批評や現代思想からポップカルチャーの批評を扱う雑誌まで、主に男性ライターが執筆を担当してきました。しかし今では、編集者がソーシャルメディアで若い女性の評論家を見つけることができるようになりました。編集者が、特定の大学の誰か、といった肩書に囚われない新しいネットワークで書き手を探すことができるようになったことで、若い女性の評論家などが著名な雑誌に記事を執筆することも増えてきています。 これからのインターネット空間 ── インターネット・コミュニケーションには、難点もあるのでしょうか? 現状のインターネット上のコミュニケーション方法では、道徳、人権、社会的正義の観点から見て根本的に欠陥があるような意見でも、「いいね!」やリツイートによって多くの支持を獲得することが可能なため、どの意見が健全で正当か、判断することが難しくなっています。あらかじめ偏った意見に基づいて設計されたbotアカウントから支持を得ていることも考えられます。しかし、それと同時に、近代化の中で成熟し、社会的公平性や平等を促進してきた基本的人権に基づく価値観の信憑性が、今や「いいね!」の数の力によって決定されてしまっているのです。 インターネットは公と私がシームレスにつながる場所でありながらも、その空間での振る舞い方にまだ共通のルールやエチケットが作られていないことから、対話すら困難である、という難点があります。普段は出会うことのないさまざまな背景や文化を持つ人たちが、同じ空間に一堂に会しているとも言えます。文脈のない開かれた空間で、相手の立ち位置や言葉の意味を理解することは難しく、人々の発言が無責任になっていく傾向にあります。これは、2000年代のソーシャルメディアの登場以来の大きな変化です。Twitterでは、本人は自分の意見を述べているだけのつもりでも、それらは非常に大きな公共空間に発信されています。誰とでも気軽に会話を始めることができるため、有名人や大学の研究者、特に女性は、見ず知らずの人から意見されることが多々あります。 ── インターネット上の交流は、これからどのように発展していくとお考えですか? ソーシャルメディアにはすでに10年以上の歴史があり、そして現在も多様に進化し続けていますが、今、私が最も危惧しているのはメタバースの行方です。バーチャルユーチューバー(VTuber)とその他のライブ配信サービスでは、人々は既にある程度アバターを活用しています。今後、オンラインのコミュニケーション空間がより立体的で三次元の物理空間に近いものとなった時、何が起こるのだろうか。もしくは、アバターが支配的な美の基準を決めてしまうかもしれない、という懸念もあります。例えば、自分の容姿に悩んでいる人は、自分がどう見られたいかをアバターに投影するかもしれません。しかしその選択肢には、例えば、西洋的、特にアングロサクソン的な容姿やスタイルを優れているとする、美や人種の支配的関係が反映されているかもしれません。さらに、障がい者の方が自ら望んで、健常者のアバターを利用することもあるかもしれませんが、そうしたアバター利用が、「健常者」とされる人々の身体ばかりを拡大再生産し、それが良い身体の在り方であるというイデオロギーをまき散らす結果になってしまうかもしれません。 また、交流の空間そのものが三次元になることによって、セクシャルハラスメントが増加するのではないかと心配しています。実際に、メタバースでハラスメントが多いという調査結果もあります。男性が中心となって設計が進められたメタバース空間は、女性が安心して楽しめる場所とはなっていない、とも指摘されています。地理学に、女性やマイノリティの人々が都市デザインに関する議論からいかに取り残されてきたかについて扱う「フェミニスト地理学」と呼ばれる分野があります。この分野では物理的な空間を扱うことが多いのですが、今後メディア技術が作り出すメタバースのような新しい仮想空間を考える上で、フェミニズムはますます重要で必要な研究分野になると考えています。 ネット上のコミュニケーション空間が物理性を帯びる中で、これからもインターネットのプラットフォームについての研究は欠かせません。そしてその分析には、ジェンダー、セクシュアリティ、人権、人種、マイノリティなどの視点からの分析が必要です。インターネットのテクノロジーが私たちを堕落させているのではなく、インターネットに流れ込んでしまう既存の社会的偏見や差別意識への対処法が確立されていないことが問題なのです。全ての利用者のニーズに応えるメディアやコミュニケーション空間を作るためには、学問的にも人口統計学的にも、より多様な声を常に包摂していく必要があると考えています。   *注1:第二波フェミニズム シモーヌ・ド・ボーヴォワール『第二の性』の影響を受けて、1960年代後半から1970年代前半にかけて世界中に広まった女性解放運動と、それを推進したイデオロギーや様々な研究。 *注2:第三波フェミニズム  第二波フェミニズムによって獲得された権利を土台としながら、1990年代以降のバックラッシュ期に主に文化や芸術の中に現れ、インターセクショナリティやポストコロニアル、クイア理論などと接続されたフェミニズムの潮流。   田中東子 大学院情報学環・学際情報学府 教授 早稲田大学大学院政治学研究科修了、博士(政治学)。単著に 『メディア文化とジェンダーの政治学――第三波フェミニズムの視点から』(2012年、世界思想社)、共著に、『私たちの「戦う姫、働く少女」』(2019年、堀之内出版)、編著に『ガールズ・メディア・スタディーズ』(2021年、北樹出版)、監訳書にアンジェラ・マクロビー『クリエイティブであれ――新しい文化産業とジェンダー』(2023年、花伝社)、共訳書にアンジェラ・マクロビー『フェミニズムとレジリエンスの政治――ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』(2022年、青土社)、ポール・ギルロイ『ユニオンジャックに黒はない――人種と国民をめぐる文化政治』(2017年、月曜社)などがある。 取材日: 2023年2月24日 取材: ハナ・ダールバーグ=ドッド、寺田悠紀   国際 キャンパスから読み解く ジェンダー ダイバーシティ&インクルージョン このページの内容に関する問い合わせは広報室までお願いします。 お問い合わせ ソーシャルメディア 東京大学における災害時の情報発信 サイトマップ サイトポリシー プライバシーポリシー 採用情報 UTokyo Portal utelecon よくある質問 本サイトの管理・運営は広報室が行なっています。 各ページの内容に関連するお問い合わせは、当該ページに記載の問い合わせ先までお願いします。 アクセス・キャンパスマップ © The University of Tokyo 柏キャンパス 本郷キャンパス 駒場キャンパス アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる

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